[00:22.704]君は僕の眼の前に突然現れ微笑んだ [00:26.705]僕の手をぐいと引っ張って [00:28.955]どこかへ向かって走り出した [00:31.450]悪い気分じゃなかった [00:33.447]疑うこともしなかった [00:35.829]きっと恋でもしていたのでしょう [00:39.581]過去の栄光はまばゆく光り [00:43.586]未来の可能性の芽を踏み潰す [00:48.261]僕はそれが怖くなって [00:52.512]いつからか君との距離を置いた [00:57.151]ありがとう そして さよならは [01:01.085]君が呟く惜別の言葉じゃない [01:05.842]臆病者の僕の君宛ての別れ [01:09.836]君はどうかそのままでいてほしいんだ」 [01:14.814]手紙の文字は他人行儀そしてドライで [01:16.819]感傷も感慨も当然ように湧かず [01:19.770]ドラマなんて期待しない [01:20.523]羽のように軽い記憶 [01:21.268]当たり前に一緒にいて [01:22.278]当たり前にすれ違った [01:40.527]「輝く出口を作るんだ [01:42.524]大人たちはそう言い出した [01:44.778]未完成のままで放置された [01:46.775]架けた橋はやがて腐りだした [01:49.271]高く築き上げたものを [01:51.404]守ることだけ考えて [01:53.402]出口は扉堅く閉ざす [01:57.661]もう音楽は十分揃い [02:01.606]新しいものはいらないと叫ぶ [02:06.045]ベタな三文小説(ものがたり)を捨てた [02:10.486]冷たくて現実的な終点(おわり) [02:15.189]ありがとう そして ごめんねは [02:18.937]君が呟く後悔の言葉じゃない [02:23.688]嘘つきの僕の乾いた懺悔 [02:27.633]君はどうかそのままでいてほしいんだ」 [02:49.634]「終わらないお祭り声は遠く [02:53.885]感動はやがて薄れゆく [02:58.590]お面を深く被るお囃子に [03:02.988]有体に言えば――」 [03:05.239]「<<手紙が破れていて読めなかった>>のです」 [03:07.129]「ありがとう そして さよならは [03:10.878]君が呟く惜別の言葉じゃない [03:15.819]臆病者の僕の君宛ての別れ [03:19.953]君はどうかそのままでいてほしいんだ」 [03:36.951]「――幸せを願っています 敬具」 [03:40.457]また会う日まで……