[00:23.21]揺ら揺ら提灯に 紅染まる人波 [00:32.15]愛逢月(めであいづき)の夜は 忍ぶ戀もさざめく [00:42.08]一夜 [00:44.46]夢に [00:47.10]誘う [00:49.36]祭囃子(まつりばやし) [00:52.59]高鳴る心音(こどう)など 誰も気付きはしない [01:00.51]手つなぎ歩む参道(みち) 少女の瞳に止まる [01:09.95]涼やかな水甕(みずがめ)に 紅と黒の宝玉 [01:19.35]「君が為」と 挑む [01:26.22]掬い遊び [01:29.48]紙は破れ 唯 虚しく水を掻くばかり [01:48.72]嗚呼 現と夢はうらはら 手を伸ばしても [01:57.03]掴めぬ存在(きみ)にこそ 人は焦がれて 惹かれ合うもの [02:05.80]玉響(たまゆら)結ぶ 契りはやがて消えるとしても [02:14.09]共に揺らす鈴緒(すずお) 秘めた想いは 線香花火 [02:24.19] [02:41.89]戀は儚く [02:51.96]美しき乙女には 定められた婚礼(やくそく) [03:00.78]「君よどうか 永久に幸せなれ」 [03:10.84]そう告げ去りゆく [03:15.35]彼のひとの行方は知れず [03:20.05] [03:30.17]嗚呼 言葉と真心(こころ)うらはら 手を離したら [03:38.21]二度と逢えぬものと 貴方は知りて 往くのでしょうか [03:47.60]終戦(おわり)を迎え 知り得た所在(ばしょ)で ひとり佇む [03:55.51]浮かぶ偲び草は ふたり夢見た 黒紅掬い [04:07.09]